4-2 なぜ、人は転倒する

4.シックハウスと家庭内事故

 4-2なぜ、人は転倒する

「病気にならない住宅」から[元気になる住宅」が望まれています。

まずは一般的となったバリアフリーを一歩前進させて「介護しやすい家」「予防の家」を計画すべきでしょう。

元気な家の第一歩は段差無し、手すり、照度、介護機器の設置しやすさを考えた家を計画します。

さらに都城で特に多いとされる冬場の「脳溢血」、あるいはヒートショックによる家庭内での事故死を防止するために温度差のバリアフリーが必要です。

厚生労働省の統計調査によると、平成13年度の家庭内事故の死亡者は11,268人。
同じ年の交通事故による死亡者数は12、278人です。


交通事故の死亡者は毎年500人前後の減少となっていますが、家庭内事故の死亡者は年々増加しています。

また、その事故死の内訳では4人のうち3人は65歳以上の高齢者となっています。

また、死亡原因をみると「高齢者の溺死・溺水」が約2800人です。

高齢者が溺死する原因は「失神」つまり「ヒートショック」だと考えられます。

これは、家庭内を移動する場合に、特に入浴する場合などには各部屋の温度差、浴槽内での血圧の変化により起こると想定されます。


もうひとつの大きな死亡原因の「転倒・転落」は全体で2、265人。

これは家庭内の移動時、階段からの転落が健常者の場合に見られます。


一方、高齢者では視力の低下が原因で部屋の段差等により転倒する場合があります。

実は、これ以外に、トイレ・風呂場での転倒もあるのです。

この原因も先ほど述べた溺死と同じ原因の「ヒートショック」といえるのです。


つまり、段差が無くても、人は倒れるのです。

「ヒートショック」対策には「高断熱・高気密・換気」を工夫した住まいで24時間、家の中の温度差をなくすことでかなり解決できます。

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