3. 工 法
3-4. 遮熱と換気
熱の伝わり方の要素は、伝導・輻射・対流があります。
断熱材は熱の伝導を妨げることで冷暖房効果を上げようとしています。
快適性と云うことを検討するなら、もうひとつ考えなければいけないことに、「輻射」があります。
人に熱の伝わる要素としては、伝導よりも輻射のほうが大きいという結果報告があります。
つまり、暑さ対策としては輻射熱をさえぎる工夫をすること、つまり「遮熱」をすることで、家を効率よく断熱をすることができるのです。
さらに、屋根面や西面などの太陽の熱が集中する部分には遮熱のためのシートを貼ることで小屋裏の温度を10℃は下げ、快適な夏場の環境を作り出しています。
屋根では棟換気をできるだけ長く取ることで壁や屋根の隙間を流れる風を大きくして、壁面や屋根面に熱が溜まるのを少なくしています。
24時間換気システムでは、床下空間に吸気口と排気口を設け、排気管に透湿ダクトを使うことで「夏場の床下の除湿効果」「夏冬の地中熱利用の熱交換で、冷暖房の省エネ効果」を実現しています。
さらに、24時間換気での床下からの廃熱を利用してエアコンなどのコンプレッサーの熱効率を上げることも考えられます。