3. 工 法
3-2.基本は「断熱」
時代の流れとして80年代のオイルショックから「省エネ思想」がうまれ「断熱」が国策となりました。
また近年では「温暖化防止」という待ったなしの状況により住宅は「高気密・高断熱」をいっそう進め、消費するエネルギーを更に削減しなければならない状況になりました。
次世代省エネ基準では、住まいの基本的な考え方(コンセプト)を「閉じることと、開くことの兼備」とした点がこれまでとは異なります。
「閉じる」とは、断熱・気密化のことを指しています。
よりエネルギー効率の良い住宅を建てる為に断熱化が進み始めたのです。
断熱化の流れは厳しい寒さをしのぐために先ず寒冷地で広まり、日本では北海道だけが一足早く世界レベルの基準に達しました。
一方、温暖な地域では「夏もあるし、冬もあるし」ということで決断が遅れ、断熱・気密化が進展しなかったとも言えます。
温暖地でも必ず何らかの暖房は行っているし、エアコンはほとんどの家庭に普及しています。
冷暖房が前提のもとでは、「開いた」ままで「閉じること」が出来ない住宅はエネルギー効率が極端に悪い住宅になります。
また、熱効率が悪いばかりでなく断熱・気密・換気の意識の無い家では結露が発生し、「不健康住宅」になります。