2.都城の風土
2-1.南九州、都城は亜熱帯性気候!?
世界の先進国のほとんどは亜寒帯気候に属していますが、日本は北海道を除き、珍しく温帯気候の国です。
そのなかで南九州はほぼ亜熱帯気候ともいえる土地柄です。
最近の温暖化問題を考慮すれば、今後、さらに暑くなると考えてよいのではないでしょうか。
南九州の中心に位置する都城は九州の南部、内陸部に位置し、四方を山に囲まれています。
一般に盆地性気候といわれ、夏と冬の気候が顕著で、寒暖の差が激しいのが特徴です。
梅雨期はもちろん夏期も湿度が高く蒸し暑いため、風通しのよい涼しい家が求められます。
夏場は南西からの風が多く、この季節には桜島の噴火による降灰もあるので細かな灰の入り込まない開口部の気密性も必要です。
更に夏から秋にかけて台風の通過経路となるため、耐風性能の高い家が必要なのです。
冬には氷点下の朝が!!
冬は都城盆地の特徴である、主に北西から吹くことが多く、冷たく乾いた「霧島おろし」が吹きます。
特に朝夕の冷え込みは内陸部においては氷点下になることが頻繁にあるため、国土交通省の指定地域(Ⅳb)より断熱性の高い仕様が必要だとおもわれます。
また、冬季の乾燥は著しく木造火災の被害が多く貴重な人命と財産が失われています。
室内で燃焼する灯油やガスを使わない、暖房・調理設備を設置することで、家族の人命が守れます。
省令準耐火構造の家
また、部屋の仕上げや構造躯体を「省令準耐火構造」とすることで、火災の被害を小さくすることができます。
この省令準耐火構造の住宅は、火災保険費用も半分近くまで少なくなることも魅力です。