昨日のブログでは、雨水をタンクやバケツに
ためて利用している例を紹介しました。
環境共生住宅のホームページを覗いてみると、
雨水の利用法について更に、詳しく書かれています。
われわれは敷地内に降った雨、
建物の屋根に降った雨を、排水枡に集めて
側溝に流すことを大切な工事と考えてきました。
それは、敷地内をジメジメとした土壌に
したくないと考えたからです。
しかし、このことが都市型災害の
ひとつとして河川の洪水・氾濫にもつながるのです。
そこで今日は考えるのは、
「雨水、使った水を、ゆっくり地球に返そう」
●家の周りに「蒸発散ポイント」を増やそう
家の庭や屋根部分に土を盛り、
植物を植えるようにしましょう。
樹木は地表に雨水を浸透させやすくする他、
土壌そのものの保水力も高めます。
根が土の間に細かく入り込み、
柔らかくほぐして団粒構造をつくり、
その隙間に雨水と空気が蓄えられます。
樹木を植えられない場所(駐車場など)も、
なるべく最低限の面積だけ舗装し、
雨水が地面に浸透していく作りにしましょう。
●自然から借りた水を大切に使おう
例えばお風呂の残り湯や自分の家の屋根に
降った雨水などが、庭の土面をゆっくりと辿って、
地下に浸透していくような水道(みずみち)
を我が家に作ってみましょう。
庭に木を植え、その庭木にお米のとぎ汁や、
野菜を洗った水をかければ、節水にもつながります。
家を建てる時に、そういった導線
も考慮しておくとあまり手間をかけずに
実践することができます。
水は巡り巡って、またあなたの口に入るものになります。
下水として流れていく水も
「いつか自分が飲む水に繋がる」というつもりで、
洗剤を使用する場合は、
成分や品質が自然に負担をかけないものかどうか、
よく選んで使うようにしましょう。
はじめにも、お伝えしましたが
われわれ工務店は雨水の全てを側溝に
流すことを大切な工事と考えてきました。
シロアリの発生、木材の腐朽などを
防ぐために行っていました。
しかし、地球のためには地面に水を
返してあげることも重要だったのです。
都城では、ハンズマン・ナフコ・ホームワイドなどの
DIYセンターがたいへん充実しています。
庭の手入れをご自分でされる方が
ずいぶんと増えたようです。
そのときの、水遣りは上水ではなく
雨水の利用を考えてほしいもの。
また、炊事や風呂の水も、下水道に捨てるのではなく
地内の水路を使って浸透させることも
考えていきたいものです。
2009年6月18日