どこかで、「『C値』?もう古いですよ。
そんな言葉を聞いたことがあります。
C値というのは「家の気密性」を表す数値で、
建物の工事がある程度、進行した時点(断熱工事終了時)で
「実測する数値」です。
建物にどれだけの隙間があるのかを知ることによって
以下のことがわかります。
1.家の中や壁の中に、どれだけ湿気を入れさせない家なのかを知る。
(家が長持ちするかの耐久性に関連)
2.換気設備が計算値通りに稼働するかを窺える。
(健康に住まうための換気設備が、設計どおり稼働しているのか)
確かに古いです。
ただそれは「C値基準」が今は国の基準にないという意味においての話。
2009年に国は「C値基準」を撤廃しました。
その理由は、東京大学の前真之先生の本、
「エコハウスのウソ」に書かれています。
実測するしかなかった数値は、
行政の問題と現場の一部の声によって消えていったみたいですね。
国の基準になくなってしまった数値「C値」は
古いかどうかの問題ではなく、単純に物理的な話です。
新築工事当時の住宅は、
当然、その家の持つ隙間としては一番少ないものです。
しかし、その後は長年にわたって地震や台風、車の振動によって揺らされます。
これは、その家の耐震性にも大きく関わりますが…
こうして何度も揺らされると、柱や梁、断熱材などの
別部材が接する部分が緩もうとします。
つまり、新築時にちゃんと気密性がとれているのを確認するのは、
この家の持つ耐震性能ともリンクしますが
長年にわたってこの家が健康でいられる「証」といえます。