エヴァホームの浅井です。
他人のケータイにイラつくことはありませんか。
あれは、自分の心が狭いだけではなく、心理学的にも当然なことだったのです。
日本では、電車やバスなど公共交通機関でのケータイの通話を禁止している。
しかし、時々緊急の用事で通話している人を見かけることがある。
手短に済むのならよいが、長々と話をしている人を見るとついイライラしてしまう。
これと似たような経験をお持ちの方も多いだろう。
電車やバスで聞こえてくる会話はまったく気にならないのに、ケータイは不快に感じてしまう。
なぜかケータイは気になって仕方がない。
この疑問をアメリカの心理学者が解明し、このほど科学誌に発表した。
それによると、どうやら通話中の声が問題ではないようだ。
電車内でのケータイ会話について研究を行ったのは、コーネル大学の心理学者
ローレン・エンバーソン博士のチーム。
研究チームは対面会話とケータイを比較し、周りの人が受ける影響について実験を行った。
それによると、周りの人は聞こえてくる会話の内容が把握できないと、ストレスを感じるという。。
対面会話であれば、話の流れがなんとなくでも理解でき、不必要な情報であれば無視することができる。
一方、ケータイの場合は電話の向こうの声が聞き取れないため、話の流れが見えず、
内容が気になって無視できなくなってしまうというのだ。
「人間は簡単に想像のつくものに対して、無視することができる。
しかし次に何が起こるかわからないものに対しては、常に注意を払ってしまう。
ケータイは話が半分だけ聞こえるために、無意識に話の全体像をつかもうと
脳は緊張した状態を持続することになる」と、ローレン博士は説明している。
つまりケータイは、話している声だけでなく、その内容も周りのイライラの原因になっているようだ。
2010年9月21日