株式会社浅井建設

風土について

南九州の夏は亜熱帯気候?

世界先進国のほとんどは亜寒帯気候に属していますが、日本は北海道を除き、珍しく「温帯気候」の国です。その中でも、南九州にある都城エリアは、ほぼ「亜熱帯気候」とも言えるとても暖かい土地柄です。最近の温暖化問題を考慮すれば、今後もさらに暑くなると考えてよいのではないでしょうか。そういった地域で家づくりはどのようなものなのかをお話しさせていただきたいと思います。

 

日本の住宅業界では、大手ハウスメーカーを中心に、人が快適に過ごすために様々な工法が提案されていますが、それらのほとんどは、「寒い地方で開発された工法」と言えます。そこでエヴァホームは、南九州の風土に適した家づくりを考え、皆様に提案していきます。

私たちの暮らす都城の気候

霧島

南九州の中心に位置する都城は、九州の南部・内陸部に位置し四方を山に囲まれています。一般に盆地性気候と言われ、夏と冬の気候が顕著で寒暖の差が激しいのが特徴です。梅雨期はもちろん、夏期も湿度が高く蒸し暑いため、風通しのよい涼しい家が求められます。また、夏場は南西からの風が多く、桜島の噴火による降灰もあるので、気密性も必要になってくるエリアになります。さらに言うと、夏から秋にかけて台風の通過経路となるため、「耐風性能の高い家」が必要なのです。

冬は都城盆地の特徴である、乾いた「霧島おろし」(主に北西からの風)が吹き、特に朝夕の冷え込みは内陸部においては氷点下になることが頻繁にあるため、断熱性の高い仕様の家が求められます。

 

また、冬季の乾燥時期には火災の被害が多くなってしまいます。できるだけ室内で火を使うことの無い暖房・調理設備を設置することも、家族を守るために考慮すべき点だと考えます。そして、万が一のために、部屋の仕上げ材や構造躯体を火災に強い「準不燃構造」にすることで、「安心安全に暮らせる家」が出来ると考えられます。

「地震」と「基盤」

都城盆地は世界でも有数の地震国である日本の中でも、さらに有数の「地震の巣」といわれる日向灘を東部に抱えています。この断層からのエネルギーはマグニチュード7クラスの可能性があると言われており、過去においては、1968年に発生した「えびの地震」では、最大震度6を記録し、M4以上の余震が30回を超えたと記憶されている地域でもあります。

地盤調査を行うことが必須

地盤

また、地学上からも湖水に堆積してできた都城の地盤は、一部を除いて地下水位も高く、地盤の弱い地域が多く、地盤改良を必要とするエリアがたくさんあります。まずは、地盤調査を行うことが必須となります。そのうえで、しっかりした地盤であると確認できたら、充分な支持の得られる「ベタ基礎」を築造します。

地震対策としては、基本的には国の決めた長期優良住宅での耐震等級2を標準とし、木構造や金物、さらに床合板を配置する「耐震構造」によりマグニチュード7程度にも耐えうる構造にしておくことが良いと考えています。

ただし、そのような大きな地震に遭遇した場合、家に住まい続けることはできますが、各所の補修は必要になると想像されます。さらなる地震対策の構造としては「制震」や「免震」といった構造にする必要があります。いずれも工事価格に大きく影響しますので、計画時に、どこまでの耐震性を持たせた家にするかを検討する必要があります。

 

エヴァホームでは、国の定めた基準のほかに、梁を半間(91cm)ごとに配置して躯体の剛性を高めます。さらに1階、2階の梁上に構造用合板(24mm)を貼り込むことで、躯体のねじれを軽減する「プラットフォーム工法」を採用してより大きな地震対策としています。

 

人に優しい「シロアリ対策」

シロアリ

南九州の沿岸部ではイエシロアリ(写真右)が生息し、内陸部に入った都城盆地周辺では主にヤマトシロアリ(写真左)が見られます。このシロアリ対策として、ほとんどの住宅会社は住宅支援機構の指導を標準として、薬剤による土壌処理、また地盤から1メートル以下の木材に薬剤塗布を行ってきました。

最近では、シロアリが生息できないようにする薬剤の効果が人体にも影響を及ぼすということに注目が集まり、薬を使わないシロアリ対策が施工され始めています。基本的には、土壌からのシロアリの進入を防ぎ、シロアリの餌となる湿気のある木材がなく、床下が常に乾燥していればシロアリの被害は防げるのです。

つまり、地盤の上に防湿用の塩ビシートを敷き込み、その上に厚さ15cmのコンクリート床盤のベタ基礎を築造。土台にはヒバや檜、あるいは薬剤を注入した木材などの耐蟻性の高い木材を使用。さらにシロアリや有害虫の侵入を防ぐために基礎立ち上がりに開口部の無い、基礎断熱工法が住宅支援機構でも推奨されるようになりました。

 

この基礎断熱工法を使った家では、軒裏等から外気を家に取り込む給気開口を設置しなくても換気が十分行われるので、軒裏から侵入するカンザイシロアリへの対策となります。また、基礎断熱工法以外の従来の工法においても、床下換気口の1.5倍の換気能力のある基礎パッキンを使用すると床下や土台等の木材が乾燥でき、よい環境で維持できます。

住宅における用途別エネルギー消費

一般財団法人建築環境・省エネルギー機構の「自立循環型住宅への設計ガイドライン」から、温暖地に建つ住宅のエネルギー消費の構成を見ると、「暖房18~24%」、「給湯23~32%」、「照明他電力38~46%」、「冷房1.6~3.5%」となっています。ここで大切なのは、エネルギー消費量では、暖房用消費量が冷房用消費量より圧倒的に多いという点です。つまり、夏非常に暑い南九州でも年間の光熱費では冬季の暖房用のほうが圧倒的に多いことがわかります。

内観1

さらに、東京の例を見てみると、「エアコン25.3%」「冷蔵庫15.2%」「照明11.2%」「待機電力12.7%」「テレビ3.8%」「24時間換気扇6.9%」「温水暖房便座5.5%」「食器洗い乾燥機4.0%」となっており、思ったより冷蔵庫の占める割合が大きいようですし、温水暖房便座、食器洗い洗浄機などは、合計して10%というのはビックリします。

補足として、車の燃費も家庭での1次エネルギー消費量として換算すると、省エネの優先順位が大きく変わることになります。家庭で出来る「創エネ(エネルギーを創る)」としての太陽光発電や風力発電。「省エネ(エネルギー消費を減らす)」として出来ることとしては、家の断熱性能と家電設備など、全体として大きな省エネルギー効果を得るためには、様々なエネルギー用途のそれぞれに対策を講じる必要があると考えます。

 

私たちエヴァホームでは、以上のような数値をしっかり計算し、家を建てた後の暮らし、環境に考慮した家づくりを提案させていただきます。